ひな人形は、毎年なんとなく飾っているけれど
「そもそもどんな意味があるの?」「飾り方に決まりはあるの?」と
改めて考えると意外と知らないことも多い行事です。
ひな祭りは、女の子の健やかな成長を願う日本の伝統行事。
その背景には、厄を人形に移すという考え方や、時代とともに形を変えてきた歴史があります。
また、ひな人形の飾り方やしまう時期についても、地域や家庭によって違いがあるため、
「これで合っているのかな?」と不安になる方も少なくありません。
この記事では、ひな人形の歴史・意味・祝い方をわかりやすく整理しながら、
現代の暮らしに合った無理のない飾り方の考え方まで解説します。
これからひな人形を選ぶ方にも、すでに飾っている方にも役立つ内容です。
ひな人形の歴史|いつから始まった行事?
ひな人形の起源は、平安時代にさかのぼります。
当時の貴族の子どもたちの間では、紙や布で作った小さな人形を使って遊ぶ
「ひいな遊び」と呼ばれる風習がありました。
これが、現在のひな人形の原型とされています。
同じ頃、人形には厄や災いを身代わりとして引き受けてもらうという考え方もあり、
自分の穢れを人形に移して川に流す「流し雛」という行事が行われていました。
ひな人形は、遊びと厄除けという二つの文化が結びついて生まれたものです。
やがて時代が下り、江戸時代になると、ひな祭りは庶民の間にも広がります。
人形は次第に豪華になり、男雛・女雛を中心とした現在のような形が整えられていきました。
この頃から、ひな人形は「飾るもの」として家庭で受け継がれる存在になります。
現代では、ひな人形は単なる飾りではなく、
子どもの成長を願い、家族で節目を祝う象徴として親しまれています。
形や飾り方は変わっても、
「大切な人を守りたい」という思いは、昔から今まで変わっていません。
ひな祭りは何を祝う行事?
ひな祭りは、女の子の健やかな成長と幸せを願う行事です。
毎年3月3日に行われ、「桃の節句」とも呼ばれています。
もともとは、季節の変わり目に起こりやすい病気や災いから
子どもを守るための厄除け行事でした。
その考え方が、時代とともに
「無事に成長しますように」「幸せな人生を歩めますように」
という願いへと広がっていきます。
ひな人形を飾るのは、
人形が子どもの身代わりとなって厄を引き受けてくれる
という意味があるからです。
そのため、ひな人形はおもちゃではなく、
家族の思いを託す大切な存在とされてきました。
現在では、ひな祭りの祝い方は家庭ごとにさまざまです。
昔のように形式に厳密である必要はなく、
ひな人形を飾り、家族で食事をしたり、写真を撮ったりと、
その家庭なりの形でお祝いすることが大切とされています。
ひな祭りは、「正しく祝う行事」ではなく、
気持ちを込めて祝う行事。
ひな人形もまた、その気持ちを形にする存在なのです。
ひな人形はいつからいつまで飾る?
ひな人形を飾り始める時期に、厳密な決まりはありません。
一般的には、立春(2月初旬)から2月中旬頃までに飾る家庭が多いとされています。
節分が終わり、季節が春に向かうタイミングで飾り始めるのが目安です。
一方で、「前日に飾るのはよくないの?」と気になる方もいますが、
これは「一夜飾り」を避けたほうがよいという考え方からきています。
お葬式の準備を連想させるため、縁起を担いで避けられてきましたが、
現代ではそこまで神経質になる必要はありません。
ひな人形をしまう時期についても、よく
「早くしまわないと結婚が遅れる」と言われますが、
これは迷信に近いものです。
本来の意味は、人形を大切に扱い、きちんと片付ける習慣を身につける
というしつけの意味合いでした。
目安としては、3月3日が過ぎたあとの、天気の良い日にしまうのがおすすめです。
湿気の少ない日に片付けることで、人形を長くきれいに保つことができます。
忙しくてすぐにしまえない年があっても問題ありません。
無理のないペースで、ひな人形と向き合うことが大切です。
ひな人形の正しい飾り方(基本)
ひな人形の飾り方には、基本の形はありますが、
現代では必ず守らなければならない厳密な決まりがあるわけではありません。
まずは、代表的な飾り方の考え方を知っておくと安心です。
男雛と女雛の並び方
ひな人形の並び方には、主に関東式と関西式があります。
- 関東式
向かって左に男雛、右に女雛を飾る
現在ではこちらが一般的 - 関西式
向かって右に男雛、左に女雛を飾る
古くからの宮中の並び方を受け継いでいます
どちらが正しいということはなく、
購入時の飾り方や、家族の考え方に合わせて選んで問題ありません。
親王飾りと段飾りの違い
- 親王飾り
男雛と女雛のみを飾るシンプルなスタイル
省スペースで現代の住まいに取り入れやすい - 段飾り
三人官女や五人囃子なども含めて飾る伝統的なスタイル
華やかで、行事らしさをしっかり感じられます
どちらが優れているということはなく、
飾る場所や家族のライフスタイルに合うかどうかが選ぶポイントです。
飾る場所と向きの考え方
ひな人形は、直射日光や湿気を避け、
家族がよく集まる明るい場所に飾るのがおすすめです。
床に直置きせず、棚や台の上に置くことで、
人形を傷めにくく、見栄えもよくなります。
向きについては、部屋全体とのバランスを見て決めて問題ありません。
ひな人形の飾り方で大切なのは、
「形式を完璧に守ること」ではなく、
気持ちよく、毎年飾れることです。
現代の住まいに合う飾り方の考え方
現代の住まいでは、昔ながらの段飾りを置くスペースがない家庭も少なくありません。
そのため最近は、住まいに合わせて無理なく飾るという考え方が主流になっています。
コンパクトでも問題ない?
ひな人形は、大きさよりも気持ちが大切とされています。
親王飾りやケース飾り、コンパクトなセットでも、
ひな祭りの意味や願いが損なわれることはありません。
むしろ、
- 毎年きちんと飾れる
- 片付けが負担にならない
- 子どもと一緒に準備できる
といった点では、現代の生活に合った選択といえます。
洋室・リビングに飾っても大丈夫?
ひな人形は和室でなければいけない、という決まりはありません。
最近では、洋室やリビングに合うデザインも多く、
家具やインテリアになじむ形で飾る家庭が増えています。
大切なのは、
家族が目にしやすく、気持ちよく過ごせる場所に飾ること。
飾ることで季節を感じられる場所であれば、十分です。
「正しい飾り方」より「続けられる飾り方」
ひな人形は、毎年続けて飾ることで意味を持つ行事でもあります。
一度きりの完璧さより、
何年も無理なく続けられることのほうが大切です。
形式にとらわれすぎず、
家庭ごとの暮らしや価値観に合った飾り方を選ぶことで、
ひな祭りはより身近で温かい行事になります。
よくある疑問Q&A
Q. ひな人形は毎年同じものを飾らないといけませんか?
毎年必ず同じひな人形を飾らなければならない、という決まりはありません。
大切なのは、ひな祭りを通して成長を願う気持ちです。
住環境や家族構成の変化に合わせて、飾り方を見直しても問題ありません。
Q. 忙しくて飾れない年があっても大丈夫?
問題ありません。
ひな祭りは義務ではなく、家族の節目を祝う行事です。
無理をせず、できる年に飾るという考え方で十分です。
Q. 兄弟姉妹でひな人形を共有してもいい?
近年では、共有している家庭も増えています。
伝統的には一人一組とされてきましたが、
現代では家族の考え方や住まい事情を優先して問題ありません。
Q. ひな人形は処分してもいいの?
役目を終えたひな人形は、感謝の気持ちを込めて手放しても問題ありません。
神社やお寺での人形供養を利用する方も多く、
丁寧に区切りをつけることで気持ちも整理しやすくなります。
Q. 飾るのがケース飾りだけでも意味はありますか?
あります。
ケース飾りでも、ひな祭りの意味や願いは変わりません。
飾りやすく、清潔に保てる点から、現代の暮らしに合った選択といえます。
まとめ|ひな人形は「正しさ」より「気持ち」
ひな人形やひな祭りには、長い歴史とさまざまな意味がありますが、
現代において最も大切なのは、家族で成長を願う気持ちです。
飾る時期や並び方、飾り方に「絶対の正解」はありません。
住まいやライフスタイルに合わせて、
無理なく続けられる形を選ぶことが、ひな祭りを楽しむ一番の近道です。
ひな人形は、形式を守るためのものではなく、
子どもの節目を祝うための存在。
毎年少しずつ形が変わっても、その思いが受け継がれていれば十分です。
これからひな人形を選ぶ方は、
「どんな意味を込めたいか」「どんな形なら続けられるか」を意識すると、
自分たちに合った一組が見えてきます。
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