仏像の種類
如来像は仏教の開祖である釈迦をモデルにしたものです。如来像は地位、財産、家族など一切のものを捨てて出家し、悟りを開いた後の釈迦をモデルにしているので質素な一枚の衣だけを身にまとっています。
如来と菩薩
(出典:wikipedea)
薬師寺の薬師如来・日光菩薩・月光菩薩です。如来と菩薩両方が並んでいます。
そこで、如来と菩薩の見分け方です。
如来は出家した後の釈迦の姿がモデルとされています。一方、菩薩は出家前の釈迦の姿(王子時代)がモデルとされています。その違いは出家後の如来が質素な衣一枚の姿であるのに対して、菩薩はいろいろなアクセサリーを身に着け贅沢な姿をしているということです。
また、髪型も如来は螺髪(らほつ:パンチパーマのようにくるくる巻いたもの)と呼ばれるぶつぶつの髪の毛がたくさんあるのに対し、菩薩は宝髪(ほうけい)と呼ばれる髪を高く結い上げた髪型をしています。
この薬師如来も頭はぶつぶつがいっぱいあり、一枚の布だけを身にまたっています。
それに対し、脇にいる菩薩像は菩薩像の胸には豪華なネックレスがあり、冠もかぶっています。また、髪型も髪を高く結い上げています。
ネックレスの有無や髪型が如来と菩薩を見分ける時にわかりやすい見分け方といえると思います。
でも、これにも例外はあるのです。(詳しくは次の記事へ)
明王と天
・明王
明王は密教の教主である大日如来の化身といわれています。如来や菩薩のような慈悲に満ちた教えでもなかなかいうことを聞かない人々を強引に教え導くのだそうです。明王が恐ろしい形相(憤怒)をしているのはそのためです。
明王はインドで古くから信仰された神々が、仏教に取り入れられたものとされています。
・天
天は仏像の分類では天部ともいわれます。
天はもともとインドで古くからいた神々で、仏教に帰依し仏の眷属(けんぞく・付き従うもの、従者)となったもの。薬師如来に十二神将など、付いている仏が決まっているものもあるのでそのセットでその仏像が何かということも見分けることもできます。
仏教の中では天部が最も種類が多く、姿もバリエーションに富んでいます。そのため明王などど特徴がかぶっているものも多くその特徴だけで見分けるのも困難になってきます。明王の種類を覚えて、それ以外は天部と思うのが簡単な見分け方ともいえます。
また、その明王・天の下に羅漢や高僧があります。
まとめ
このように仏像の種類と見分け方がなんとなくでもわかっていると、お寺に行って仏像を鑑賞する時にその仏像が何なのかわかるとまた違った楽しみ方ができるのではないかと思います。
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