法隆寺の夢殿の救世観音を拝観できた時の事

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この前京都旅行の記事を書いてから、また古寺のことを書いてみたいなと思っていて、ちょっと迷っていたのですが書いてみようかと思います。

私が一番好きなお寺というと奈良の法隆寺です。昔法隆寺に行ったときのことです。

法隆寺の夢殿(ゆめどの)というところというところがあります。八角堂とも呼ばれていて八角の形をしています。

法隆寺全部好きだけどやっぱりここが一番です。

本尊は木造観音菩薩立像(救世観音像)。この仏像にはやっぱり特別の思い入れがあります。

救世観音のモデルは聖徳太子だということになっています。

聖徳太子信仰もあり聖徳太子=救世主と視られていた。そんな信仰があること自体なんだかすごいなと思い、わくわくしました。

この救世観音もその象徴的な存在なのだろうと思います。

また、その夢殿は聖徳太子の怨霊を封じ込めるために建てられたものだという説もあり、謎めいた古代史が面白くてそういうことを考えるとわくわくしていた時がありました。

救世観音自体体を白い布でぐるぐる巻きにされて長い間秘仏でした。

それを岡倉天心とフェロノサが開かせた。僧は聖徳太子の祟りがあるからと拒否したそうです。

そんな話もあってかなり気になる仏像で、また、美しい仏像で一度見てみたいと思っていました。

でも、普段は厨子しか見ることはできず春と秋の一般公開の時期しか公開されていなくて。

一般公開の時期ではなかったのですが・・・

なぜか、救世観音が見れたんです。

もう、しばらくは離れられなくて。ずーっと見入っていた思い出があります。

ほんとに超ラッキーだったんだと思います。

しかも、あまり人には知られていなかったらしくてあまり人もいなくて(多少はいましたが)

一般公開の時期にはたくさんの人が訪れるそうです。

そんな時に行ったとして、とてもこんなゆっくり見ていられるようなことはなかっただろうなと思います。

それを考えると一生分の運を使い果たしたような気分でした。

後でニュースで見たのですが、その後救世観音は修理をすることになっていたみたいです。

修理する前のしばらくの間公開されていたみたいでした。

修理が終わって救世観音は法隆寺の中でも人気の高い百済観音と並んで一般公開されると聞いて、そちらも見に行きたかったのですが行けませんでした。

救世観音と百済観音はよく比較されたりしていますが普段は一緒に拝観できる機会というのはなかなかないそうで、行けたらよかったなと今でも思います。

救世観音がずっと白い布に覆われて出されていなかったのに対し、百済観音はいろいろなお寺を転々とした挙句、いつの間にか法隆寺に流れ着いていたそうです。

そのため救世観音は保存状況がよく金箔なども残っているのに対し、百済観音は残っていません。

 

もうずいぶん前の話になってしまったのですが、今でも忘れられない出来事でした。

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